ねんがんの OPPO UDP-205をてにいれたぞ!
【レビュー】OPPO UDP-205 画質編
OPPO UDP-205の導入により、有機ELテレビLG OLED55B6Pとの組み合わせで、ついにDolby Vision収録のUHD BDの真価を発揮させる環境が整った。
OLED55B6PでDolby Vision収録のUHD BDを見ると、画面右上にこういうアイコンが表示され、きちんとDolby Visionが活きているのがわかる。
今まで【UHD BDレビュー】で取り上げたタイトルで、Dolby Visionで収録されているのは以下の四本(のはず)。
第36回『スターシップ・トゥルーパーズ レッドプラネット』 米国盤
第43回『ワイルド・スピード ICE BREAK』
第46回『スパイダーマン:ホームカミング』 英国盤
第47回『トランスフォーマー/最後の騎士王』 英国盤
55本の内たったの4本。少ない。
しかも、『トランスフォーマー:最後の騎士王』を除き、いずれもUHD BDとしてはイマイチな画質と評価したタイトルばかりである。
はたして、HDR10ではなくDolby Visionで見たところで、画質に大きな向上はあるのだろうか? そう思っていた。
現在、手持ちのDolby Vision収録タイトルは順調に増え、画像で示した10タイトルに関しては、Panasonic DMP-UB90によるHDR10での再生と、UDP-205によるDolby Visionでの再生を見比べることができた。
はっきり言って、効果は相当に大きかった。
再生機器がUDP-205になったことによるHDR10収録タイトルでの画質向上を「1」とすれば、Dolby Vision収録タイトルでは少なくとも「2」、ものによっては「3」も向上する。HDR10に比べてDolby Visionでは特に高輝度部分の表現が一気に改善される。ハイライトが輝きを増し、白飛びが減って情報量も増大する。さらに色彩表現でも深化が感じられる。
これはDMP-UB90/HDR10の画質評価で6点を付けていたタイトルは7点に、7点を付けていたタイトルは8点に、8点を付けていたタイトルは9点を付けるほどの向上である(もちろん例外はある)。ただ、9点と10点の差は非常に大きいのでそこの変動はない。
逆に今後、【UHD BDレビュー】でDolby Vision収録のタイトルに8点や7点が付いていた場合、HDR10での再生ではなんとも冴えない画になる可能性があるということだ。
というわけで諸々の実感を得て、同一タイトルにおけるHDR10とDolby Visionの画質には有意な差があり、Dolby Visionに対応する環境で見なければ、Dolby Visionで収録されたUHD BDの画質を真に評価することはできない、との結論にようやく達した。上の4タイトルは近いうちに記事を更新しなければなるまい。
そして、Dolby Vision収録のところをHDR10で再生したにもかかわらず、画質評価10点をもぎとった『トランスフォーマー:最後の騎士王』の存在が光る。あっという間に評点がインフレを起こした【BDレビュー】の二の舞にしたくはないので、画質評価11点以上なんてことはしたくないが……
ただ、Dolby Vision収録タイトルと、HDR10収録タイトルをトータルで見て、「Dolby Visionなら高画質」「HDR10なら低画質」などという印象はまったくない。現に、画質評価10点満点を付けている5本のうち4本はHDR10収録である。
どこかで聞いたような話だが、やはり重要なのは絶対的なマスターの質なのだ。
HDR10収録でがっかりする必要は皆無。
Dolby Vision収録ならプラスアルファで喜ぶ。
それくらいがちょうどいいだろう。