新しいラックを導入してメインシステムのレイアウトを大幅に変更した

 オーディオラックは部屋のどこに置くべきか

 増え続けるファイル再生関連機器に悩んで一年ほど前に記事にして、その時は「機器をしっかり収納できて配線もしやすく、システムを運用するうえで支障がなく、そして今の音に満足しているのなら、今の置き場所でいいんじゃないか」という結論に達していた。
 この時点で既に機器は横長ラックの容量いっぱいになりつつあったが、まだなんとかなっていた。

 しかし、6月にSFORZATOのマスタークロック「PMC-Pyxis」を導入したことで、とうとう機器の収容量が限界に達してしまった。これではシステムの発展どころか、試聴機の設置も満足にできやしない。

 というわけで、いろいろ熟考を重ねた結果、「オーディオ系機材もシアター系機材も全部部屋の後方に置き、前方にはスピーカーとアンプのみ」というレイアウトを採用することを決めた。

 可能な限り部屋のシンメトリーを崩したくない。
 可能な限り部屋の前方/スピーカーの間に機材を置きたくない。

 「部屋の後方から長いケーブルを引き回す必要がある」という一点のデメリットさえ許容すれば、以上の二点をわりと容易に実現可能なレイアウトである。

 今までフロント側に置いていた大量の機器をすべて収納し、さらに将来的な発展性や試聴機の設置スペースまで考えると、必然的にかなり大型の横型ラックが必要になる。
 そこで様々な既製品も考えたが、いろいろあって最終的に、オリジナルのラックを地元の建具師さんに作ってもらうことになった。

 こうして出来上がったのがこのラックである。

 棚板・支柱ともにすべて厚み3cmのカバ集成材を使用。
 横幅110cm(棚内寸104cm)・高さ105cm・奥行44cmで、棚高さは上二段が20cm、下二段が25cm。支柱底面にはΦ8mmのスパイク穴も備えている。
 棚板の中に仕切りがないため、機器を設置する際の自由度が高い。
 構造上、棚板の耐荷重が少々気になった(50キロは欲しかった)ものの、制作をお願いした建具師さんいわく「50キロなんて超余裕、100キロだっていける」とのこと。なお、カバ集成材は今まであまり扱ってこなかったそうだが、今回作ってみて「ものすごく精確で狂いのない材」という印象を受けたそうだ。

 仕上げはウレタンつや消しにしてもらった。塗りは、これまた地元の伝統工芸である「川連漆器」出身の塗り師さんが手掛けたとのことで、つや消しにもかかわらず木本来の光沢が浮き立つ、凄味のある仕上がりとなった。

 このラックにより、

 こうだったのが、

 こうなった。サラウンドバックスピーカーの位置も多少変わった。

 ラック背部には配線作業のためのじゅうぶんなスペースを取っている。

 フロント側も、

 こうだったのが、

 こうなった。すっきり!

 詳細はシステムまとめを参照。

 ちなみに、この新ラック導入に伴うレイアウトの変更は2019/07/31に行っていた。

 部屋の後方から前方まで、具体的にはSFORZATO DSP-DoradoからSOULNOTE A-2まで長尺のバランスケーブルを引き回すことで再生音に大ダメージがないか、それだけが心配だったのだが、結果的に以前のレイアウトから音で悪くなる部分はなかった。「ラックによる音の違い」に関しては、部屋のレイアウトそのものが大幅に変わっているため判断のしようがない。とにかく、悪くならなかったのだからそれでよい。

 SFORZATO PMC-Pyxisやら、Panasonic DP-UB9000やら、機器の導入・入れ替えを含めてずーっと記事にしてこなかったのは申し訳ない限りである。個々の機材の導入についてはおいおい記事にする。
 また写真を見てのとおり、以前から後ろにあるラックを含めて大幅に設置スペースが増えた結果、ついに「アナログ」をやる余地も生まれた。この辺もおいおい記事にする。

 レイアウトの変更からだいぶ時間が経ち、いろいろな意味で音も随分と馴染んできた感がある。

 今後のオーディオ/ホームシアターがますます楽しみだ。
 
 

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