質問をもらったので。
例えば、全10トラックのアルバムと、2つのアルバムアート「A」と「B」があるとして、トラック1~5に「A」、トラック6~10に「B」をタグ付けした場合、コントロールアプリ上では、トラックごとにタグ付けしたアルバムアートがちゃんと表示されるのでしょうか?
また、1トラックにアルバムアートを2重にタグ付けした場合、コントロールアプリ上では、そのトラックのアルバムアートはどう表示されるのでしょうか?
これが問題になる局面はそうそうないとは思うが、この記事の続編にもなるか。
特に気にしてこなかったことも事実なので、一曲ずつに個別のアルバムアートが仕込まれている素敵仕様のHD Tracksの2015年サンプラーでさっそく検証だ。
とりあえず、
>コントロールアプリ上では、トラックごとにタグ付けしたアルバムアートがちゃんと表示されるのでしょうか?
まずはアプリの表示能力による。
例えばLinn Kazooはこのとおり。
その辺LUMIN Appならば問題ないので、これからはそれを使って話を進める。
アプリの表示能力はクリア。次に問題になるのはサーバーソフトである。
例によって有名どころを検証。
なお、LUMIN Appでプレイリストに入れた音源もブラウズ領域と同様の表示となる。
Twonky Server:問題なし
Asset UPnP:ん? とりあえず問題なし
MinimServer:問題なし
Kazoo Server:グワーッ!
ついでに再生ソフトも試してみた。
JRiver & JRemote:アルバムの中身はアレだが再生画面では個別に表示される
foobar2000 & MonkeyMote 4 foobar2000:JRemoteと同様
Roon:Oh...Roonの意外な弱点を見た感
ソフトによっては一曲目以外のアルバムアートがサムネイルに使われているのは何なんだろう。詳細不明。ソフトにとって意図しないケースで謎挙動でもしているのかもしれない。ちなみにLUMIN L1でも問題なかった。
検証に使ったHD Tracksのサンプラーはフォルダに「folder.jpg」を置いていないが、まったく別の画像を置けばどうなるのだろう?
そこで、「folder.jpg」を置いた場合を、ジャンルを「Test」に変えて検証した。
Asset UPnP:サムネも中身もタグ優先(またサムネが変わってる……)
Kazoo Server:!? サムネも中身も「folder.jpg」優先
スクショは撮っていないが再生ソフトトリオも全部タグ優先。
まぁ、色々とあるようだ。
続いて、
>1トラックにアルバムアートを2重にタグ付けした場合、コントロールアプリ上では、そのトラックのアルバムアートはどう表示されるのでしょうか?
とりあえず、一言でアルバムアートと言っても、タグとして埋め込むからには内部的に様々な種類がある。
こんな具合に。(画像はMediaMonkeyのメニュー)
で、普通にアルバムアートをタグ付けする場合は「カバー(表)」になる。
この「カバー(表)」というのはMediaMonkeyでの呼称で、dBpowerampでは「Front Album Cover」となる。要するに表である。呼び名は違うが内部的に指すものは同じ。
質問の「二重にタグ付け」というのが厳密にどのような意味なのか少々アレだが、「複数の画像をアルバムアートとして付加する」と解釈する。
例えば「表」と「裏」をそれぞれ付加する場合。
MediaMonkeyでは「カバー(裏)」になる。保存する画像ファイル名はとりあえず「back.jpg」にした。
というわけで、基本的に「表」のアルバムアートが優先されると考えて問題ないだろう。
まだまだ検証のネタは尽きない。
しかし、「表」以外の画像を表示・活用する方法は……