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Audirvana StudioがTIDAL Maxに対応
約一か月前にLUMINが一番乗りで対応したのに続き、Audirvana Studioがバージョン2.6にてTIDAL Maxに対応した。
Release note Audirvāna Studio 2.6.0
LUMINやLINN DSにくわえてAudirvana Studioも対応したことから、オーディオ製品がTIDAL Mastersに対応するためのTIDAL側の準備はハード・ソフト問わず整ったことがうかがえる。
実際に使ってみる
設定の「ストリーミング配信」→「TIDAL」の「ストリーミング品質を制限」から、「MAX (HiRes)」が選択可能になっている。
で、Audirvana StudioにおけるTIDALのブラウズはこんな感じ。LINN AppやTIDAL公式デスクトップアプリと異なり、アルバムの時点で「ハイレゾか否か」を「HD」アイコンによって判別可能になっている(※)。
なお、具体的な音源のスペックについては再生してみないとわからない。
Audirvana Studioの機能を使ってTIDAL Mastersの音源の中身を覗いてみても、192kHz/24bitの音源もとりあえずきちんと流れてきていることがわかる。
※上のスクリーンショットを見てわかる通り、LINN DSのようにそもそもMQAを相手にしていない製品は除いて、現状のTIDAL MaxはハイレゾFLACとMQAが併存している状態となっている。Audirvana Studioはブラウズ時にアイコンが表示されるため、その様子が一目瞭然。
しかし、TIDAL公式アプリと同様、Audirvana StudioもハイレゾFLACとMQAを明示的に選択するオプションはない(とりあえず私は見つけられなかった)。TIDAL MaxではハイレゾFLACとMQAが併存すると言っても、その実情は「ハイレゾFLACでしか聴けない音源とMQAでしか聴けない音源がある」というもの。そしてTIDAL Masters時代はMQAオンリーだったので、単純に「TIDALではMQAで聴けていた音源の多くがハイレゾFLACに切り替わった」ということになる。
ただ、LINN AppやAmazon Musicを見るに間違いなくハイレゾFLAC版がある音源でも、TIDAL公式アプリやAudirvana StudioではMQAになっている場合もあり、「ハイレゾFLACに切り替わるか、MQAのままか」の基準が何なのかは不明。
少なくとも現状、そして新譜の様子を見る限り、TIDALはハイレゾFLACとMQAがあれば前者を優先していることは間違いなさそうだ。
今後TIDAL MaxにおけるMQAの扱いがどうなるかは注視に値する。
まとめ
繰り返しになるが、LUMINやLINNといったオーディオ機器にくわえ、「再生ソフト」であるAudirvana StudioもTIDAL Maxに対応したことで、オーディオ製品がTIDAL Maxに対応するためのTIDAL側の準備はハード・ソフト問わず整ったものと思われる。今後は一気に対応製品が増えていくだろう。
というわけで久々にAudirvana Studioを触ってみたが、かなり気になっていた安定性やレスポンスはだいぶ改善され(それでも時々気になる)、リリース直後に比べればだいぶ使いやすくなったと感じる。TIDALとQobuzを統合し、オーディオ用途でガチで使える再生ソフトは貴重なので、「Roon以外の選択肢」という意味でも、Audirvanaにはこれからも頑張ってもらいたいところだ。