Kinskyに続くLINN純正のコントロールアプリ、Linn Kazoo。
長らくiPad専用だったが、2016/02/01更新のバージョン4.9.57にて、iPad版のデザインが刷新されるとともにiPhoneに対応。
そしてついにandroid版も登場。こちらのバージョンは4.9.58。
iPhone版やandroid版の登場ももちろん重要だが、むしろiPad版がかなり良い方向に進化していることが喜ばしい。
まず、iPad版について。
今までのデザインや操作についてはこちらの記事を参照。
なお、検証はプレーヤーにfoobar2000 UPnP Renderer + BubbleUPnP Serverを使い、基本的にKazoo Serverとの組み合わせで行っている。
ブラウズ/基本画面。
相変わらずのすっきりデザイン、そしてアルバムアートは正方形に強制リサイズされる模様。
また、再生情報が上ではなく下に表示されるようになった。
→2016/02/11アップデートのVersion 4.9.60で改善された。
プレイリスト。
右上のアイコン、もしくは画面右端からのスワイプでも表示できるようになった。この辺はJRemoteと同じ操作感。スワイプの方が遥かに楽。
なお、ブラウズ時にアルバムやアーティストなど、画面右側にソートのための文字列が表示されている場合はそちらが優先され、スワイプでのプレイリスト表示はできない。
入力切り替え&設定画面。TIDALは変わらずここから。
左上のアイコン、もしくは画面左端からのスワイプで表示。やはりスワイプの方が楽。
まず機能切り替え画面が表示され、その次に画面右下のアイコンから設定画面に入るという方式になった。
再生特化画面。
今まではブラウズ時に縦横比が崩れるともこの画面では問題なかったのに、ここでもこの有様になってしまった。背後にうっすら表示されるアルバムアートの縦横比は問題ないのに……
別に背景でかっこつけなくていいから早急な改善を望む。
→2016/02/11アップデートのVersion 4.9.60で改善された。
と、相変わらずアルバムアートの表示に問題を抱えているものの、スワイプができるようになって特にプレイリストにアクセスしやすくなり、全体的なレスポンスも向上している。また、Kazoo Server以外のサーバーソフトと組み合わせた際の安定感も大きく改善された。
コントロールアプリとして必要な機能をすべて備えていながら、肝心の操作性を詰め切れておらず「惜しい」感のあったKazooも、ここにきて一皮剥けたように感じる。
この完成度なら、Kinskyから完全に乗り換えてしまっても大丈夫だろう。
続いてiPhone版。
→2016/02/11アップデートのVersion 4.9.60で改善された。
プレイリスト。やはりiPad同様スワイプで出せる。
スワイプの恩恵は特にiPhoneで大きい。
→2016/02/11アップデートのVersion 4.9.60で改善された。
iPhone版はiPad版をそつなく落とし込んでいる、という印象。
物理的な画面サイズの制約から、純粋に音楽を聴く分にはiPad版ほどKinskyとの差別化ができているわけではないが、やはりこちらの方がグラフィカルで見ていて楽しい。
とりあえず、出来立てホヤホヤ状態で言うのもアレだが、猛烈に不安定。
フリーズしまくり、落ちまくり。ま、この辺は時間が解決するだろう。
検証に使用した端末はNexus 9。
解像度的にiPad Air2と同じなので、完全なiPadクローンになるかと思いきや、微妙に違った。
ブラウズ/基本画面。
なんとこちらはアルバムアートの縦横比が正しく表示される。この差は何だ。
プレイリスト。
右上のアイコンで表示。iPad版と異なり、スワイプでは表示できない。
入力切り替え。
左上のアイコン、もしくは画面左端からスワイプで表示。
デザインがiPadともiPhoneとも異なるのは、画面サイズが千差万別なandroidに合わせて巧い落としどころを狙ったのだろうか。
先述のとおり極めて不安定なことを除けば、Kazooらしい完成度はandroidでも実現できていると言える。
ちなみに、縦画面にした時のデザインもiPadとandroidでは異なる。
端的に言って、情報量だけならandroid版の方が良い。
Kinskyが進化し続けたように、Kazooも進化し続ける。
iPhone・androidへの対応も含め、ますます隙がなくなった。
Kinskyとの代替わりもいよいよ最終局面のようだ。