今まで何度もアプリの速度を計測してきた。
感覚的に「速い」と言われても腑に落ちなかったし、ガバガバレスポンスのアプリがメディアで「快適」などと書かれることに納得がいかなかったからだ。また、タブレット等の性能向上がどれだけ速度向上に寄与するかにも興味があった。
iPad 2時代の計測
iPad 3時代の計測
iPad Air時代の計測
これまでは各アプリの検証記事とは別に、速度検証のみで記事を作成してきたが、2014の検証では各アプリの記事に速度計測の内容を盛り込みたいので、この記事は計測方法についての説明となる。
人間の感覚は状況次第でいくらでも嘘をつくが、計測した数字は別だ。
●検証環境(11月17日時点)
無線LANルーター:Buffalo WZR-HP-G450H
NAS:QNAP TS-119 firmware version 4.0.7
サーバーソフト:TwonkyServer version 7.2.7
プレーヤー:LUMIN A1(firmware 5.08)、MAJIK DS-I(Davaar 21 (4.21.936)
コントローラー:iPhone 5S / iPad Air 2(iOS 8.1.1)、Nexus 9(予定)
※機器とアプリのバージョンは検証時の最新版を使用
※TwonkyServerのバージョンは7.2.7で固定
※ライブラリは2014/11/17時点の中身で固定
●検証その1(画面は例としてLUMIN App)
基本的に2012年の最初の計測から変わりはない。
「だいたいいっつもこんな感じで操作しているだろう」という、普段使いの操作にフォーカスした計測である。
タブレットの高解像度を活かし、「目で見る楽しみ」を最大化すべく、私のライブラリはすべての音源に非常に高解像度の画像をアルバムアートとして仕込んである。私が言うのもアレだが、猛烈に重い。いかに快適を謳うアプリにとっても過酷なベンチマークとなる。
①アプリを起動(起動~レンダラーやサーバーを見つける時間も含む)
②TwonkyServerのナビゲーションツリーで『ジャンル/アルバム』を選択
③ジャンルで『Celtic』を選択
④24枚のアルバムアートが“全て表示された状態”で、リスト最後のアルバムを選択
※↓“アルバムアートの全てが表示されてはいない”とはこんな状態↓
⑤アルバム内の全曲をプレイリストに入れ、再生
⑥音が出たのを確認してプレイリストをクリア
⑦『ジャンル/アルバム』まで戻り、今度は『Progressive Rock』を選択
⑧79枚のアルバムアートが全て表示された状態で、リスト最後のアルバムを選択
⑨アルバムの1曲目・3曲目・5曲目をプレイリストに入れ、再生
⑩1曲目→3曲目→5曲目とスキップし、それぞれ音が出たところで停止または一時停止
音が止まったのを確認し、プレイリストをクリア
プレイリストから曲が消えたのを確認して終了
以上の手順を三回、その都度ホームボタン2回押しからアプリを終了させたうえで、アプリの機能を最大限活用して行う。勿論コントロールアプリ以外のアプリはすべて終了させた状態。androidはその辺微妙だが。
あくまで普段使いの操作を想定しているので、アプリ側で必要な設定等はすべて済ませているものとする。
この検証でわかること
・レスポンス――ボタンを押しても反応が遅ければ当然時間がかかる
・インターフェースの洗練度――指の運びが面倒だともちろん時間がかかる
・操作の簡潔さ――再生までの手順が多かったりするとやっぱり時間がかかる
・アルバムアートの表示の速さ――表示にもたつくとずいぶん時間がかかる
●検証その2
①TwonkyServerのナビゲーションツリーで『アルバム』を選択
②すべてのアルバムアートが表示された状態でリストの最後までスクロール完走
※スクロールはリスト表示で行う。これはタイル表示の形態を持たないアプリやスマホ版のアプリと条件を揃えるため。
結構時間がかかるので計測は2回。そして好タイムの方。
この検証でわかること
・スクロールの滑らかさ
・アルバムアートの表示の速さ
速度だけでアプリの価値が決まるわけではないが、極めて重要な要素であることに疑いの余地はない。