LUMINのネットワークオーディオプレーヤーとしての基本機能については、先の記事でも述べたように、LINN DSと比べても劣らないレベルにある。
この記事では、LUMINならではの機能――DSDについて述べる。
○DSDの再生
単純なスペックを比較したとき、おそらく真正面から競合するであろうLINN DSに対するアドバンテージなのがコレだろう。
私としてはDSD音源なんてほとんど持ってはいないし、正直別にどうでもいいのかなとも思うのだが、聴く聴かないはさておき、聴けるに越したことはない。
再度、LUMIN AppでDSDを再生している図を以下に示す。
この時使用したのはJRiver Media Center。また、QNAP TS-121で動かしているMinimServerからもDSDの配信を確認した。
なお、DSDを再生している際も、操作感はPCMのときとまったく変わらない。
動作が重くなることも反応が遅くなることもない。
また、サーバーやらアプリやらプレーヤーやらで特殊な設定は一切していない。
単純にDSDの配信に対応するサーバーソフトを使いさえすれば、特に何もする必要もなく、PCMと同じ感覚でDSDを再生可能である。
さらにいえば、DSDとPCMが混在するプレイリストであっても、音源の切り替えの際にノイズを出すようなこともなく、動作は極めて安定している。
(いわゆる)PCオーディオでは、ハードとソフトの組み合わせ如何ではDSDを再生する際に巨大なノイズが出るとかなんとかという問題も生じているそうだが、ことLUMINに関してはそういった心配はしなくてもよさそうだ。
○音源をDSDに変換して再生
これも、LUMINならではの売りと言えるだろう。
96kHz/24bitに到るまでの音源をDSDに変換して再生可能。さらに、例えば44.1kHz/16bitの音源はDSDにするけど96kHz/24bitの音源はそのまんま聴く、というように、音源のスペックごとに設定が可能である。
また、DSDに変換する設定にしても、操作感への影響は皆無。
再生中に変換設定を変えるという無茶をしても、ノイズを出すことも不安定になることも一切なく、穏やかにミュートがかかったうえで、すぐに頭から再生が再開される。まさに指先一本でPCMとDSDの聴き比べができるというわけである。
○DSDの音質所感
純DSD音源に関しては……よくわかりません! 同一音源でPCMとDSDを聴き比べるのならともかく、現状ではいかんとも判断しようがない。
ただ、ことアニソンオーディオに付属してきたDSD音源に関して言えば、「こんなのより音のいいCDだってたくさんあるぞ」というレベル。
PCMをDSDに変換した場合。
DSDはPCMに比べると、全体的に「ほんのちょっと綺麗になってちょっとこじんまり」という具合。
個人的にアプコン含め、元の音源にアレコレと手を加えるのは(再生機器が内部的に勝手にやっているのならともかく)好きではないので、そのまんまPCMで聴けばいいかな、と思う。
大事なのは音質云々ではなく、再生の際、PCMだろうがDSDだろうがまったく同一のユーザー・エクスペリエンスを提供できているという点である。
これは素晴らしいことだし、素直に称賛されてしかるべきだろう。
残るは「外観編」と「音質編」。
続く!