【UHD BDレビュー】第57回『ブラックパンサー』 【Dolby Atmos】

画質:8
音質:7
(評価の詳細についてはこの記事を参照)

映像:HEVC/Dolby Vision 3.4K撮影・4Kマスター
音声:Dolby Atmos トップスピーカーの活用:? オブジェクト効果:?

○画質
 MCU前作の『マイティ・ソー バトルロイヤル』に比べるとあらゆる要素で進化が見られる。
 例によってしっとり&ノイズレス貴重のまま解像感と情報量の向上が著しく、BDとは一線を画したUHD BDならではの「実在感」が確かにある。
 実写・CG問わず、MCUらしくHDRは高輝度領域を鋭く輝かせるような使い方ではなく、光量に余裕のあるシーンにおける緻密なグラデーションや情報量の増大という形で活きている。
 ブラックパンサー/キルモンガーのスーツの描写はさすがに素晴らしく、黒側に粘りまくるグラデーションと表面の複雑なディテールが完璧に表現できている。衝撃エネルギーを蓄えて紫色の光芒を纏うスーツは眼福といっていい。

○見どころ
 ブラックパンサーのスーツ

○音質
 本作もAVアンプのボリュームを10dBも上げないとまともな音量が得られない重度のディズニー/マーベル病に罹患している。
 ダイナミックレンジは悲劇的なレベルで狭く、大規模な戦闘、緻密なマルチチャンネル・サラウンド、せっかくの素晴らしい民族調の音楽もまるで昂揚感を生まない。
 しかし、前作のソーよりはいくらかマシである。
 それでもしょぼいものはしょぼい。

○聴きどころ
 そんなものはない

○総評
 『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』であれれとなり、『スパイダーマン:ホームカミング』で愕然とし、『マイティ・ソー バトルロイヤル』で地に落ちたディズニー/マーベル作品のUHD BDに対する評価は、残念ながら本作でも覆ることはなかった。確かに多少はマシになったのだが、それでもレベルが低すぎる。
 UHD BDが映像配信サービスに対して未だに持ち得る決定的優位は「音」なのだ。音がしょぼいUHD BDの存在意義は限りなく危うい。

○再生環境(詳細はコチラ

・ソース
OPPO UDP-205

・映像
LG OLED55B6P

・音響(センターレス6.1.4ch)
Pioneer SC-LX59(AVプリとして使用)
SOULNOTE A-2(フロント)
Nmode X-PW1 ×4(フロント以外の全チャンネル)
Dynaudio Sapphire(フロント)
Dynaudio Audience122(サラウンド)
Dynaudio Audience52(サラウンドバック)
ECLIPSE TD307MK2A ×4(トップフロント・トップリア)
ECLIPSE TD316SWMK2(サブウーファー)

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