PCオーディオの文脈で、foobar2000を取扱う記事は枚挙に暇がない。
foobar2000のUPnP機能を紹介する記事も多く存在するが、純然たるネットワークオーディオの文脈での活用について書かれたものはそう多くない。
というわけで、実際にネットワークオーディオの文脈で使うとどうなるのか、順を追って見ていこう。
◎下準備
・PCに完璧なライブラリを作る
・foobar2000をインストールする
・foobar2000にUPnPコンポーネントをインストールする
インストール・導入云々については【ネットワークオーディオTips・実践編】の記事で詳しく書いた。
UPnPサーバーの設定については基本的にいじる必要はないが、必要に応じて以下のようにしたほうがいい。
色々と変換して配信する設定も選べる。
これでfoobar2000をサーバーとして使用可能になる。
foobar2000 UPnP Serverの機能は以下のとおり。
・対応フォーマット
おおよそ必要とされるものにはすべて対応している。
一応DSDにも対応。
・画像配信能力
この記事を参照。
・「同一アルバム・複数ディスク」音源への対応
問題なし。
foobar2000 UPnP Serverのナビゲーションツリー(初期状態)は以下のとおり。
foobar2000 UPnP Server
→Playlists(省略)
→Playback Stream Capture(省略、素敵かつ謎の機能)
→Media Library
→Albums
→すべての「アルバム」
→選択した「アルバム」内のすべての「タイトル」
→Artists
→すべての「アーティスト」
→[All Tracks]
→選択した「アーティスト」のすべての「タイトル」
→選択した「アーティスト」のすべての「アルバム」
→選択した「アルバム」内における「アーティスト」の「タイトル」
→Album Artists
→「アルバムアーティスト」のすべての「タイトル」(アルファベット順&50音順)
→Genre
→すべての「ジャンル」
→選択した「ジャンル」に該当するすべての「アルバム」
→選択した「アルバム」内のすべての「タイトル」
→Years
→すべての「録音日」(年数のみ)
→選択した「録音日」に該当するすべての「アルバム」
→選択した「アルバム」内の、該当する「録音日」の「アルバム」
→Compilation
※複数のアーティストが参加しているアルバムを表示するようだが詳細不明
→Codecs
→「FLAC」
→「FLAC」の全音源
→「MP3」
→「MP3」の全音源
→「 ※ 」
→「 ※ 」の全音源
※要はサーバー内の音源のコーデックによる分類
→Folders
→監視している音源フォルダの構造の通り
(いわゆるフォルダで見ていくという方法)
ここからはおまけ、foobar2000でPCをサーバー化するついでにネットワークオーディオプレーヤーとしても使う。
あとはネットワークオーディオのコントロールアプリで操作すればいい。
前の記事でKinskyと言った手前、Kinskyを使おう。
サーバー、そして再生機器(アプリによって呼び名は様々)にfoobar2000を選んだら、あとは何も気にせずナビゲーションツリーを降りていって選曲すればいい。
Kinskyの画面と、実際にfoobar2000で再生している曲の情報が一致している。
まさにこの瞬間、再生機器(この場合はPC)からコントロールをネットワーク越しに独立させている。
Kinskyで曲送りをすれば、もちろんfoobar2000も追従する。
以上。
基本的にUPnPコンポーネントをインストールするだけで、ネットワークオーディオ環境が出来上がる。
NASは要らない。単体プレーヤーだって要らない。
ネットワークオーディオの本懐を体験するには、PCとスマホさえあれば十分なのである。
※2014/06/15追記 2015/08/22さらに追記 2016/01/26また追記※
Kinskyを使用すると、プレイリストの曲が連続再生されないことを確認した。記事の初出時にはそこまで検証できていなかった。
また、DiXiM DMCを使用すれば、問題なくシークもスキップもでき、プレイリストの曲も連続再生されることを確認した。
使うアプリによって色々な挙動がある模様。
というわけで、“foobar2000をDMCでコントロールする”するのは、あくまで“ネットワークオーディオの操作感を体験する”だけに留めておいたほうがいい。
真にfoobar2000を使ってネットワークオーディオを実践するには、『MonkeyMote 4 foobar2000』・『foobarCon』と組み合わせることをすすめる。
あるいは、BubbleUPnP Serverと組み合わせて使うという手もある。
これならば、純粋なネットワークオーディオプレーヤーとしても不満はない。
※追記ここまで※
今すぐやってみよう。
ネットワークオーディオの門戸はいつでも開いている。