本日、ITF-NET AUDIO用のコントロールアプリ「Taktina」がバージョン1.1.0にアップデートされた。
アップデート内容は以下の通り。
- 再生中に曲タイトル/アーティスト名の下に周波数表示を追加- プレイリストの下に現在の再生曲インデックス/曲数表示を追加
- アートワークのロード失敗時にデフォルト画像を表示するように修正
- スリープから復帰するとレンダラ状態が更新されなくなる可能性があった不具合の修正
- initializing... で固まる可能性があった不具合の修正
- 検索履歴機能の追加
- プレイリストのゴミ箱アイコンの位置を調整
- 曲送りボタンを大きくするように調整
- 曲を追加した際にトースト表示/プログレス表示を追加
- アルバムページでアルバムを一括追加する機能を追加
- 既存のMyPlaylistに上書き出来るように変更
- プレイリストにアーティスト名の表示を追加
- 一部のNAS製品を検出できない問題を修正。
- その他軽微なバグ修正。
正式リリース後では初のそれなりに大きなアップデートであり、どんなものかを見ていく。
目次
外観の変化
という感じで、アップデート内容にある通り、表示される情報の追加やアイコンのサイズ・レイアウトの微調整が行われた。まだまだ改善点は挙げられるものの、順当な改善といえる。Taktinaは「聴きたい曲をスムーズに選び、自由自在に聴く」というコントロールアプリの根幹はリリース時点で既に完成しているため、あとは細部がブラッシュアップされていけばいい。
今までは再生中の曲をタップして拡大表示しないとわからなかったサンプリングレートが通常画面でも表示されるようになったが、これはローカルの音源だけでなく、ストリーミングの音源でも同様。下のスクショは例としてAmazon Music。
次回のアップデートではサンプリング周波数だけじゃなくビット深度も表示してほしいところ。
なお、見ての通りTaktinaは、コントロールアプリの三要素の内「再生操作」「プレイリスト」の二つを統合してスワイプでブラウズと切り替えるものがスマートフォン版、画面の大きさを活かして一画面に三要素を常時表示させたのがタブレット版、という優れたアプリに共通する至極合理的なデザインであり、どちらを使った場合でも操作感は統一されている。
注目すべき点とツッコミ
今回のアップデートで注目すべきは「アルバムページでアルバムを一括追加する機能を追加」というもの。
「アルバム内の全曲を一括追加」という機能そのものは、当然ながら最初から備えていた機能である。ブラウズ時にアルバム階層で目当てのアルバムを長押しすれば、アルバム単位でどのようにプレイリストに追加/登録するかというメニューが表示される。
この「アルバム階層で長押しまたはケバブメニュー(︙)からプレイリスト関連のメニューを表示させる」という操作は、私のように長らくネットワークオーディオのコントロールアプリに触れてきた身からすれば、もはや意識すらしない当然の作法となっている。Taktinaの場合は長押しのパターンである(同様のアプリは数多い)。これによりアルバムの中身(アルバムページ)に降りる、つまり画面遷移を必要とせずにプレイリストへの追加&再生が可能なため、操作は間違いなく効率化する。
しかし、この作法は必ずしも浸透していなかったようで、ピンと来なかったユーザーから要望があったということなのだろう。実際、今までのTaktinaでは、アルバムページからアルバム内の全曲を一括追加する機能はなかったし、それができるならできるに越したことはないのも確か。
何も変わっていないじゃないか。
と思ってアレコレ触ってみたら、
そもそも「長押し」という発想のない人のために「アルバムページからアルバム内の全曲を一括追加」という機能を追加したのに、「その機能にアクセスするためには長押しが必要」って、それはないでしょう。
既に楽曲単位ではケバブメニュー(︙)を用意しているんだから、それをアルバムにも用意すればいいだけなのに。もちろん、長押しとケバブメニューの両方からアクセスできるようにするのがベストだけれども。
というわけで、アップデートによって機能としては間違いなく追加されたものの、なんとも要領を得ない実装でモヤっとしてしまった。
ちなみに、アルバムページ内でアルバム(アルバムタイトル)をタップするとアルバムアートが拡大され、
その画面内のケバブメニュー(︙)をタップすると、アルバム単位のプレイリスト関連メニューを表示させることはできる。
確かにできるならできた方がいいけど、その前にやることがあるでしょうと。
おまけ:ITF-NET AUDIO&TaktinaでQobuz
ついに日本でもスタート間近になったQobuzだが、ITF-NET AUDIO採用製品はTaktinaとの組み合わせでQobuzに対応している。
現時点で特に支障なく使えているので、日本でのスタートが待ち遠しい。
Qobuzが日本で正式に使えるようになれば、希少なAmazon Music対応というITF-NET AUDIOの強みは相対的に減ることになるだろうが、それはそれ。ネットワークオーディオ界隈全体への波及効果の方が遥かに大きいのは間違いない。