「登場間近」と書いてからはや9か月近く……とうとう本日、コントロールアプリ「Taktina」がリリースされた。
目次
そもそもTaktinaとは&「ITF-NET AUDIO」について
Taktinaとは、ネットワークオーディオのソリューション/プラットフォーム「ITF-NET AUDIO」を採用する製品用のコントロールアプリである。
ITF-NET AUDIOそのものはOpenHomeに対応するソリューションではあるが、Taktinaは汎用的に使えるアプリ(例:fidata Music AppやBubbleUPnP)ではなく、あくまでもITF-NET AUDIOを採用する製品専用となっている。
リリースに当たっての諸事情
ITF-NET AUDIOはソリューションのレベルでAmazon Musicを含むストリーミングサービスへの対応が進められ、Taktinaもそれに合わせてAmazon Musicを利用可能なアプリとして開発されてきた。
しかし、ご存じの通りAmazon界隈の事情によってその辺がまるで進展せず、なんかもう待っててもしょうがねえな……的な感じになり(Qobuzもいよいよ日本で始まるし)、TIDALとQobuzの対応をもってTaktinaがリリースされることになった。というわけで、Amazon Musicへの対応は後日、ということになる。
Taktinaのリリースに合わせて、ITF-NET AUDIOを採用するSFORZATO製品のファームウェアアップデートも開始されている。
リリース時点(バージョン1.0.12)のTaktina
コントロールアプリの基本要素である、「再生操作」「プレイリスト」「ブラウズ」のレイアウトが昨年時点から改善され、操作性と画面の情報量がともに向上している。なお、以降のタブレット版の画像はすべてiPad Pro 12.9インチのもの。
上の画像は新しく追加された「ダークモード」で、従来の木目背景はこちら。
発表の段階ではTaktinaはストリーミングサービスのみの対応だったが、Amazonを待っている間が長かったおかげで(?)、リリースの時点でローカル音源の再生にも対応する。
再生操作部や再生中の音源情報画面にはローカル音源・各ストリーミングサービスごとにアイコンが表示される。
そしてもちろん、同一プレイリスト上でローカル音源・ストリーミング音源(Amazon Musicを含む)の両方を扱える。
ローカル音源
TIDAL
Qobuz
スマートフォン版はこんな感じ。ちなみにこれはiPhone SE3の画面。
順当に、再生操作部&プレイリストとブラウズ領域が二画面に分かれたタイプとなっている。
当然ながら再生中の音源情報表示も可能。
正直に言って挙動や機能面で詰め切れていない点はあるものの、コントロールアプリの根幹を成すブラウズ・プレイリスト・再生操作の三要素は問題なく実装されており、レスポンスも良好。「聴きたい曲をスムーズに選び、自由自在に聴く」という、ネットワークオーディオというスタイルに求められる水準は達成されていると言える。
SongBookもChorusDSもLUMIN Appも、あらゆるアプリがそうであったように、コントロールアプリはある意味でリリースされてからが本番。最初の時点で完成度が求められるのは当然だとしても、その後の改善やサポートも同様に、かつ極めて重要な要素となる。
純正コントロールアプリのTaktinaの登場をもって、ITF-NET AUDIOは「日の丸ネットワークオーディオ」としてまた一歩を踏み出した。