【BDレビュー】第156回『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』

画質:13 音質:13
 

映像はAVC、ビットレートは非常に高め
音声はDTS-HDMAの16bit・6.1ch(ウチのプレーヤーでは7.1chと表示される) ドルビーは知らない

画質について。
映像素材の解像度不足でジャギってるのが最低1カット。
バンディングが出ているのが最低4カット。ゼーレとの会談の場面ではかなり露骨にバンディングが出ていて残念。
『序』同様、上記のようにほんの僅かな疵があるだけで画質としては限りなく完璧に近い。
基本的な画調は序を踏襲、デジタルアニメとして透徹感を最大限生かしつつも、多少ソフトフォーカス気味に振れているかなといった程度。どこか白んだ空虚な空気感も同じく受け継いでいるが、破に関して言えば最初からBD&デジタル収録前提で製作したであろうから、前作のBDが一部で受けた「明るすぎる」などという的外れな批評は出てくるまい。なるべくしてなった完璧な収録である。
全編通して見せ場山場の連続なので、序の「決戦! 第3新東京市」のようにコレ!というような見せ場はある意味では無い。が、敢えて選ぶなら「奇跡の価値は」になる。

音質について。
序の音響に唯一足りなかった、「ドンパチの威力」を獲得し、冒頭の死闘からそれが存分に生きている。相変わらず効果音の使い方も音楽の使い方もマルチチャンネルの使い方も素晴らしく、明快さの中に創意工夫があって実に面白い。音楽が非常に力強く、かつ全チャンネルから目一杯鳴るのに対し、爆裂する類の効果音の音数はそれほど多くないので、音楽主体の音響にしたように思える。
とはいうものの、映像同様音響もまた見せ場山場の連続が故にいまひとつ突出した場面が無く、音響として絶対的な盛り上がりという点では序のヤシマ作戦を越えるものは無かった。何かしらのデモで使うとなると流す場面に困るかもしれない。
劇中で流れる歌二曲はぞくぞくくる。

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