【レビュー】finite elemente CERABASE classic - 完結・Dynaudio Sapphireの足元

導入

Dynaudio Sapphireの足元 その3 - ブビンガとの出会いhttps://audio-renaissance.com/review/dynaudio-sapphire-base https:/...

 ブビンガのボードにスパイク設置がうまくハマりすぎて、7年以上にわたって変化のなかった、私のメインスピーカーであるDynaudio Sapphireの足元。

 2年ほど前にStillpoints ULTRA 5 インシュレーターを試してその効果に感心はしたものの、価格的な問題(1個165,000円、スピーカーペアで使うためには1,320,000円……)から導入することはできず、結局そのままで今に至った。

【レビュー】Stillpoints ULTRA 5 インシュレーター - Dynaudio Sapphireの足元に使ってみるhttps://audio-renaissance.com/review/dynaudio-sapphire-base3  プロジ...

 ただ、その後Paradigm Persona Bを導入した結果としてSapphireの存在を捉え直したり、MOON 740P / 860A v2を導入してSapphireの潜在能力を目の当たりにしたりしたことで、あらためて「足元」にも意識が向くようになった。

 という感じの流れで、一時期途絶えていた日本での取り扱いが復活したということもあり、ずっと前から「頭でっかちなSapphireの安定した設置」という点で目を付けていたfinite elementeのインシュレーターを導入することにした。輸入元で公開されている下図を参考に、Sapphireは40kgなので、モデルは一番大きな「CERABASE classic」を選択した。

40kgだとCERABASE compactも選択肢に入るが、安定感を高めたかったので上位モデルを選択した

 CERABASE classicは4個で税込132,000円。Stillpoints ULTRA5に比べればずっと安い……安いのだが、私が導入した今までインシュレーターとしてはぶっちぎりで高価な製品である。

 CERABASE classicのパッケージを開けると、

 素敵な木箱が現れる。このクラスの製品になると、もうパッケージングからして気合いが違う。

 どういたしまして。

構造と設置

 CERABASE classicは機器を直置きするインシュレーターとして使えるほか、M8/M6ネジを使って機器の脚部やスパイクと交換することもできる。私の使い方は後者である。

 finite elemente CERAシリーズはHP掲載の写真を見ても肝心のネジ周りの構造が見えず、どう設置・ネジ止めするのかさっぱりわからない……CERABASE classicに関しても実物の構造はだいぶイメージと違ったので、備忘録もかねて写真と取り付け手順を載せる。

 まずは構造。


 スピーカーのスパイクを外して……(Sapphireの底面にはM8のネジ穴が切ってある)


 完成! なお、この状態から高さの微調整も可能である。

シン・ブビンガ

 CERABASE classicの導入に合わせて、Sapphireのベースを長年担ってきたブビンガのボードも更新した。更新といってもサイズの変更のみで、従来の450mm・450mm・40mmから、630mm・630mm・45mmと大型のものを導入した。重量は16キロほどある。でかい。重い。

 こちらが旧で、

 こちらが新。

 私はスピーカーのベースの木材としてブビンガに音も見た目も惚れ込んでいるので、少なくともメインスピーカーの足元としてブビンガ以外を使うつもりはなかった。本来ならばいろんな樹種を試してみるのがいいのだろうが、「これがいい!」という最初の感動を大切にしたいのである。

音質

 今回は「個別に音を確かめていたのではあまりにもくたびれる」という理由から、従来のスパイク&スパイク受け&ブビンガボードをいっぺんにfinite elemente CERABASE classicと新ブビンガボードに換えたので、音の変化はあくまでも足元全体に起因する。さすがに40キロのスピーカーを行ったり来たりさせるのはちょっとね……

 盤石。音が揺るがない、ぶれない、乱れない。揺らぎが消えた結果の、ディテールの描写力と立体感の目覚ましい向上。この第一印象は過去に試したULTRA 5とほぼ同じで、セラミックボールを使うインシュレーターにある程度共通する印象なのだろうか。

 ただ、特に低域において著しい改善が感じられたULTRA 5に比べると、CERABASE classicは全帯域で均等に効果があるようで、相対的に高域の改善が印象的だった。音楽を聴く際は楽器の表現が鮮烈さを増し、映画を見る際は微小な効果音や鋭利な効果音の存在感が俄然高まる。基本的におとなしく耳当たりの良い音を出すSapphireからこんなにも切れ味鋭い音が! という驚きも随所で感じられる。

 中低域については質量を増したブビンガボードも奏功しているのか、音像そのものを膨らませることなくエネルギー感と躍動感を増し、かつて初めてブビンガボードを導入した時の「楽しい」という感覚を想起させる結果となった。しっかりした台座にしっかりと踏ん張りのきく脚部を得て、万全な状態でSapphireが伸び伸びと、かつ力強く歌う。

 なお、CERABASE classicは本領を発揮するまである程度の「なじみ」を必要とするという点もultra 5と同じ。そしてこの「なじみ」は、時間経過で進むのはもちろんだが、映画音響など強烈な低域を含むソースをかけると一気に進む。振動によりミクロのガタやストレスが取れてうまいことハマるのだろう。CERABASE classicを付けた直後に音楽を聴くのと、映画の激烈なシーンをいくつか見た後で音楽を聴くのとでは、かなり印象が異なる。取り付けた直後の音を聴いて「アレッ」となったとしても、落ち着いて様子を見るべし。

 
 finite elemente CERABASE classicと新ブビンガボードの導入で、やることはやった。今後私が「Sapphireの次」を迎え入れることになっても、既に「足元については決着している」ので、その点を気にしなくていい。もっとも、スピーカーがM8またはM6のネジ穴が使えるかどうか確認する必要はあるけど。

 もう気にしなくていい。オーディオにおける実に得難い、そして実に価値ある実感。

 Sapphireに対する取り組みも、いよいよ来るところまで来た感がある。
 
 

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