【レンダラー】で理解するネットワークオーディオにおける再生機器の呼称/製品ジャンル - ネットワークプレーヤー/トランスポート、ブリッジ、ストリーマーetc...

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 個々の要素を「どんな名前で呼ぶか」は本質的な問題ではないのでさておき、それぞれが果たしている役割/機能、機器と機能の関係を理解することで、ネットワークオーディオ/ファイル再生の包括的な把握が可能になる。

 逆に言えば、これを理解しない限り、いつまで経っても「機器」のレベルに意識が囚われ、何か新しい言葉が出てくるたびに振り回され続けることになる。

再生機器のいろんな呼称/製品ジャンル

■ネットワークプレーヤー
■ネットワークトランスポート
■ネットワークブリッジ
■ストリーマー
 etc...

 市場で使われているネットワークオーディオにおける「再生機器」の呼称/製品ジャンルをパッと思い浮かべるとこんな感じだろうか。これらはあくまでメジャーどころで、他にもいろんな言葉が使われている。

 ネットワークオーディオ関連製品、特に再生機器を扱っているメーカーや代理店は、「これは◯◯です」と言う際に様々な言葉を使う。自社製品の独自性・優位性・哲学を伝えるために趣向を凝らし、結果的に様々な呼称/製品ジャンルが出てくるというのは、それ自体は特におかしなことではないし、むしろ当然のことに思える。

 一方で、それらが意図する内容、機能、本質が置き去りにされ、言葉が独り歩きすることは大きな問題だ。理解したうえで使うならまだしも、受け取る側だけでなく、時として使う側すら理解しないまま複数の言葉が乱れ飛び(一製品の紹介の中で複数の呼称が無頓着に使われることもざらにある)、混乱が生じる。そしてオーディオ業界はまさに現在進行形で混乱状態に陥っている。

 この記事の目的は、待てど暮らせどまるで改善されない現状に、【レンダラー】という考え方をもって風穴を開けることにある。

 
■ネットワークプレーヤー
■ネットワークトランスポート
■ネットワークブリッジ
■ストリーマー

 これらはすべて「音源の再生」を行う。つまり、これらはすべて【レンダラー】である。呼び名が違っても、担っている役割/機能は同じである。

ネットワークオーディオの三要素:【サーバー】【レンダラー】【コントロール】 ネットワークオーディオの三要素における「再生機能」の呼び方を【プレーヤー】から【レンダラー】に変更したことを良い機会だと思って、201...

 実際にはRoon ReadyやらDirettaやらも絡んでくるので、機器の運用次第でシステムにおける【レンダラー】の所在は変わり得るが、いずれにせよ基本はあくまでも【レンダラー】である。

 これを理解すれば、「やっていることは同じなのに、呼び方が違うだけでさも新しく良いもののように聞こえる言葉」にいちいち踊らされずに済む。

 
 ここからは、それぞれの呼称/製品ジャンルが意図する内容について解説する。

 繰り返すが、呼び名が違っても、担っている役割/機能は同じである。

ネットワークプレーヤー/ネットワークトランスポート

 「ネットワークプレーヤー」「ネットワークトランスポート」とは、ネットワークオーディオにおける再生機器の呼称/製品ジャンルとして、最もわかりやすく、かつオーディオの伝統に沿った呼称である。

 なお、ネットワークオーディオの偉大な先駆者であるLINNは、「KLIMAX DS」の発表の際、「ネットワークミュージックプレーヤー」という呼称を用いた(参考記事)。他にも、Marantzのネットワークプレーヤー初号機である「NA7004」は「ネットワークオーディオプレーヤー」という呼称を用いた。

 これらの呼称には、当時(2010年前後)の一般的なイメージではネットワークと音楽再生やオーディオとの関わりが希薄だったために、その部分を強調する意図があったと思われる。かくいう私自身、同じ理由で結構長い間「ネットワークオーディオプレーヤー」という呼称を用いていた。現在ではネットワークと音楽・オーディオの関わりも当然のものとして浸透した感があり、そのまま「ネットワークプレーヤー」「ネットワークトランスポート」と呼ぶことが一般化している。

 
 さて、「ネットワークプレーヤー」「ネットワークトランスポート」という呼称の原型となったのは、もちろん「CDプレーヤー」「CDトランスポート」である。「ネットワーク上のデジタル・ファイル音源」を、「CD」に代わる音楽メディアと捉えたことによる呼称といえる。

 そしてもちろん、「DACを搭載してアナログ出力を行う再生機器:プレーヤー」「DACを搭載せずデジタル出力に特化した再生機器:トランスポート」という分類は、CD時代から何も変わっていない。

ネットワークオーディオの三要素で理解する「ネットワークプレーヤー/トランスポート」

 「トランスポート」という呼称がいつ頃誕生したのかは厳密には定かではないが()、私がオーディオ趣味に目覚めた2005年には、もはや説明すらされないレベルで、DAC/アナログ出力搭載の有無による「プレーヤー」と「トランスポート」の分類がオーディオ業界全体に定着していた。分類基準としてはDAC/アナログ出力搭載の有無が優先され、デジタル出力「も」搭載する製品の場合、あくまで「プレーヤー」と呼称するのが通例だと私は認識している。

※1986年登場のAccuphase DP-80や1987年登場のESOTERIC P-1は今の視点で見ると「CDトランスポート」だが、当時のカタログを見ると「CDプレーヤー」という言葉が使われている。1993年登場のDENON DP-S1では「CDトランスポート」という言葉が使われている。このことから、少なくとも30年以上前には「デジタル出力に特化した再生機器」を「トランスポート」と呼ぶ流れができていたように思われる。この辺りの歴史に詳しい方、ぜひ情報をお寄せください。

 
 というわけで、「ネットワークプレーヤー」「ネットワークトランスポート」という呼称は、「ネットワーク」という言葉によってローカル(要はユーザー所有)の音源と音楽ストリーミングサービスの両方をカバーするとともに、「DAC/アナログ出力搭載の有無による分類」によってオーディオの伝統に沿う形でも理解がたやすい。

 以上を踏まえて、基本的に私は「ネットワークオーディオにおける再生機器」のことを、DAC/アナログ出力搭載の有無によって「ネットワークプレーヤー」「ネットワークトランスポート」と呼称する。Audio Renaissanceにおいては、メーカーや代理店がどんな面白い呼び方をしようと、「つまりネットワークプレーヤー/トランスポートです」という方針で統一している。

 
 ちなみに、長らくオーディオ業界の主たるメディアは「CD」だったわけだが、この「CDプレーヤー」「CDトランスポート」という製品ジャンルの存在もまた、私がネットワークオーディオの三要素における【レンダラー】という概念を導き出すうえで少なくない役割を果たしている。

 CDプレーヤーも、CDトランスポートも、システムの中で果たしている決定的な役割は【再生】である。リモコンの【再生】ボタンを押す相手は何かを考えると、そこにDACの有無、音声出力がアナログかデジタルかは関係ない。無論システムのどこかでD/A変換は必須ではあるものの、デジタル音源の【再生】を担っているのはDACではない

 そして再生するメディアがCDからデジタル・ファイル音源に変わろうと、再生機器が果たしている役割は変わらない。その「音源の再生」という役割/機能のことを、私は【レンダラー】と呼んでいるのである。

ネットワークブリッジ

 昨今あまり見かけなくなったものの、依然として目にする機会のある「ネットワークブリッジ」という呼称/製品ジャンル。その実態はどのようなものか。

 2010年代の後半になると、従来はDAC搭載の「プレーヤー」がほとんどを占めていたネットワークオーディオの再生機器市場において、デジタル出力に特化した「トランスポート」が色々と登場するようになった。さらに、それらの多くは「USB出力」を搭載しており、PCオーディオの隆盛とともに製品ジャンルとして大きな勢いがあったUSB DACと直接接続が可能だった。そうした事情を反映して、「PCオーディオからネットワークオーディオへ」といった感じの、私からすればかなり短絡的な物言いが当時されていた記憶がある。

 とにかく日本のみならず世界的に割とそういう状況だったので、それを踏まえて一部のメーカー/ブランドは自社の「USB出力搭載ネットワークトランスポート」を訴求するにあたり、「USB DACと組み合わせが可能」という点、すなわち「ネットワークとUSB DACを橋渡しする」という点に着目し、「ネットワークブリッジ」という呼称/製品ジャンルを用いた。

 つまりなんのことはない、基本的に「ネットワークブリッジ」とは「USB出力搭載ネットワークトランスポート」の言い換えに過ぎない。現にそれ以前にも「S/PDIFやAES/EBU出力を搭載するネットワークトランスポート」は製品として存在していたが、それらが「ネットワークブリッジ」と呼ばれた例は私の知る限り、ほとんどない(※)。

ネットワークオーディオの三要素で理解する「ネットワークブリッジ」

※一例として2017年に登場したdCSの「Network Bridge」は、「ネットワークブリッジ」という製品ジャンルそのものを製品名にしておきながらUSB出力を持たないという、登場時期からしても稀有な存在である(参考記事

 
 知っての通り、S/PDIFなど従来の規格と比べて、USBにはDXDやDSDなど、ファイル再生ならではのハイスペックな音源を十全に扱えるというアドバンテージがある。さらに、再生対応フォーマットのスペックにおいて、USB DACは当時のDAC搭載のネットワークプレーヤーに対して明らかに優位性があった。「PCオーディオからネットワークオーディオへ」という物言いはともかく、「ネットワークオーディオならではの快適性と、ハイスペックなUSB DACがついに融合する」という期待感が、2010年代後半には間違いなくあったのである。

 そうした空気感のなかでお出しされたのが「ネットワークブリッジ」なので、これはこれで歴史的な意義を持った呼称なのは間違いない。

 ただ、後述する「ストリーマー」という呼称が急激に存在感を増した結果、「ネットワークブリッジ」という呼称はただでさえ使われるケースが少なかったということもあり、最近ではすっかり「再生機器」の文脈で見かけなくなってしまった。

ネットワークブリッジの別の側面:「LAN DDC」

※かなりややこしい部分なので、ピンと来なければスルー推奨

 「ネットワークブリッジ」という言葉は、ネットワークトランスポートの持つ「LAN DDC」としての機能を強調するために使われるという側面もある。

 例えば「Roon Readyに対応するネットワークトランスポート」をRoon Serverと組み合わせて使う場合や、「Diretta Targetに対応するネットワークトランスポート」をDiretta Hostと組み合わせて使う場合トランスポート(機器)はもはや【レンダラー】の役割を担っておらず、単なる「LAN DDC」として機能することになる。このような製品の使い方や性格を表現するために、「ネットワークブリッジ」という言葉が使われるのである。なおこの時、ネットワークブリッジからのデジタル出力の形式はあまり意識されない。

ネットワークオーディオの三要素で理解する「LAN DDC」としてのネットワークブリッジ

 また、機器の呼称/製品ジャンルとして「ネットワークブリッジ」が使われる時、上で示したような「LAN DDCとしても機能するUSB出力搭載のネットワークトランスポート」だけではなく、【レンダラー】として機能しない純粋な「LAN DDC」を指す可能性もゼロではない。Roon Bridgeだけが機能するRaspberry Piや、オリオスペックのDiretta USB Bridgeなどは、まさにこの「純粋なLAN DDCとしてのネットワークブリッジ」に該当する。

 
 ちなみに、2010年代後半以降のネットワークトランスポートは当たり前のようにRoon Readyに対応する=LAN DDCとしても機能する=「ネットワークブリッジ」とも呼ばれ得るわけだが、実際にネットワークブリッジを製品の呼称に用いているメーカー/ブランドは今も昔もほとんどない、というのが実情である。

ストリーマー

 近年頻繁に目にするようになった「ストリーマー」という呼称/製品ジャンル。その実態はどのようなものか。

 いわゆるネットワークにおけるデータの流れを「ストリーム」というので、その観点からネットワークプレーヤー/トランスポートを表現する際に、「ストリーム(ストリーミング)」ないし「ストリーマー」という言葉を使うこと自体はかなり初期から行われていた。一例として、SFORZATOの製品名に冠されている「DST」「DSP」はそれぞれ「Digital Stream Transport」「Digital Stream Player」の頭文字だったりする。ただ、このような文脈での「ストリーマー」という呼称はあまり普及しなかった。

 それとはまた別に、オーディオファン向けの音楽ストリーミングサービスであるTIDALやQobuzが機器に統合された辺りから、「音楽ストリーミングサービスに対応する再生機器」という意味合いで、海外のオーディオ界隈で「ストリーマー」という呼称を目にする機会が増え始めた。そして2010年代の後半から「ストリーミングサービスで音楽を聴く」というスタイルがオーディオの世界においても急激に拡大・一般化した結果、「ストリーマー」という呼称の存在感は急激に増し、そう名乗る製品も一気に増えた。

 というわけで、こんにちにおける「ストリーマー」とは手持ちのファイル音源よりも音楽ストリーミングサービスの活用を強く意識した「ネットワークプレーヤー/トランスポート」の言い換えに過ぎない。オーディオ的・技術的文脈よりも、一般的な音楽リスニングスタイルの文脈、つまるところ「流行」に基づく呼称だといえる。こうした事情を反映して、実際に「ストリーマー」を名乗る製品は比較的リーズナブルな価格帯に多い。

ネットワークオーディオの三要素で理解する「ストリーマー」

 【サーバー】の部分――要は使用する音源で音楽ストリーミングサービスを強く意識しているに過ぎない単に「ストリーマー」と呼ぶだけではアナログ出力とデジタル出力のどちらを主眼とする製品なのかわからない手持ちのファイルを再生“できない”ストリーマーがほぼ存在しないのと同じく、そもそも昨今のネットワークプレーヤー/トランスポートで音楽ストリーミングサービスに対応しない製品自体が稀、といったことから、「ストリーマー」という呼称は単なる流行以上の独自の意味をほとんど持ち得ない

 強いて言えば、音楽ストリーミングサービスの存在が当然のものになりすぎて、「プレーヤー」という単語を聞いてもまったくピンと来ない若い世代に対してなら、「ストリーマー」と呼ぶ方が理に適っているのかもしれない。もっとも、そういう世代にとって、そして世間一般(特に海外)では既に、「ストリーマー」とは「動画配信者」を意味するのだが。

他にも色々・ミュージックサーバーについて

 他にも再生機器に対するいろんな呼称がある。「ネットワークストリーマー」や「ストリーミングプレーヤー」のように、記事中で紹介した呼称を組み合わせているようなケースもある。興味を持って調べてみるのも面白い。メーカー/ブランドが何を考えて、何を重視して訴求しているかが見えてくる。

 また、この記事で扱うのは「再生機器」ということで、あくまでも【レンダラー】に焦点を当てているが、世の中には【サーバー】と【レンダラー】両方を兼ねる機器も存在する。代表格としては、Aurender、DELA、fidata/Soundgenicといったブランドの製品が挙げられる。

 【サーバー】と【レンダラー】両方を兼ねる機器は海外で「ミュージックサーバー」もしくは「メディアサーバー」という製品ジャンルで呼ばれるのが一般的(前者が多い印象)だが、この呼称は【サーバー】と呼び名の重複を起こしてしまうため、いささか理解が面倒である。そのため、特に「再生機器」としての部分に重点を置いている製品であれば、「サーバー一体型ネットワークプレーヤー/トランスポート」と呼んだ方がよいのかもしれない。

 とにかく、「機器そのものがどう呼ばれているか」よりも「機器が果たしている役割/機能」を意識しよう。

「DACをネットワークプレーヤーにする」的な表現について

 ネットワークオーディオにおける再生機器について、「DACをネットワークプレーヤーにする」という感じの表現/説明がされることがある。

 「(手持ちの)DACと組み合わせて、セパレートのネットワークプレーヤーを構築する」というニュアンスであり、この表現が意図する機器は必然的にデジタル出力を主眼とするネットワークトランスポートとなる。ただし、ネットワークトランスポートとDACを組み合わせてもDACが「再生機能」を担うわけではない(DAC≠プレーヤー)ので要注意。システムにおける【レンダラー】はあくまでもネットワークトランスポートである。

 また、ネットワークトランスポートを(Roon ReadyやDiretta等の機能を使って)純粋なLAN DDCとして使う場合、前述したように【レンダラー】の所在はさらに上流に移動し、この場合でもDACが「再生機能」を担うわけではない。

 「DACをネットワークプレーヤーにする」という表現の言いたいことは理解できるし、ネットワークオーディオに詳しくない人に対する説明としてはアリなのかもしれないが、システムにおける【レンダラー】の所在/「再生機能」を担っているものは何かという点には注意を要する。

「ネットワーク入力を持たない機器をネットワーク対応にする」的な表現について

 ネットワークオーディオにおける再生機器について、「ネットワーク入力を持たない機器をネットワーク対応にする」という感じの表現/説明がされることがある。

 ここでいう「ネットワーク入力を持たない機器」は(製品としての)DACに限定されないため、デジタル入力を持つアンプの場合もあれば、アナログ入力を持つアクティブスピーカーの場合だってあり得る。よって、この表現はネットワークプレーヤーとネットワークトランスポートの両方を意図し得る。

 いずれにせよ、ネットワーク入力を持たないDACやアンプやスピーカーが「音源の再生」を行うわけではないので、システムにおける【レンダラー】はあくまでもネットワークプレーヤー/トランスポートである。

 「ネットワーク入力を持たない機器をネットワーク対応にする」という表現もまた言いたいことは理解できるし、「DACをネットワークプレーヤーにする」という表現以上にネットワークオーディオに詳しくない人に対する説明としてアリに思えるが、システムにおける【レンダラー】の所在/「再生機能」を担っているものは何かの把握が重要なことには変わりない。

まとめ

 「Roon Ready」や「Diretta Target」のような特定の機能を指す「固有名詞」ならともかく、「この製品は◯◯です」と言うための「一般名詞(ないし普通名詞)」に関して、伝統的にコンセンサスの得られる言葉が既にあるのなら、いちいち新しい言葉を使う必要はない、というのが私のスタンスである。だからこそ、「再生機能」を指す言葉として【レンダラー】ではなく、呼び名の重複を承知で【プレーヤー】を長らく使ってきた

 製品の独自性・優位性・哲学を伝えるために趣向を凝らし、その結果として目新しい呼称/製品ジャンルを使うのはおおいに結構。時勢に乗って「ストリーマー」という言葉を使うのもおおいに結構。しかし、使う側と受け取る側の双方が言葉の意味をきちんと理解しているのならよいが、そうでなければ無用な混乱を生むだけだし、現にオーディオ業界はそうなってしまっている。
 
 だからこそ、「機器そのもの」ではなく、「機器が果たしている役割/機能」が重要になる。それを理解してしまえば、「製品がどう呼ばれているか」なんてことはごく表面的な問題に過ぎず、何か新しい言葉が出てくるたびに踊らされることもない。

■ネットワークプレーヤー
■ネットワークトランスポート
■ネットワークブリッジ
■ストリーマー

 これらはすべて「音源の再生」を行う。つまり、これらはすべて【レンダラー】である。呼び名が違っても、担っている役割/機能は同じである。

 そして私は、「ネットワークオーディオにおける再生機器」を、DAC/アナログ出力搭載の有無に応じて、「ネットワークプレーヤー」「ネットワークトランスポート」と呼ぶ。この呼称が最もわかりやすく、かつオーディオの伝統に沿っていると考えるからである。
 
 

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